症状が重いときは外来から入院治療に切り替えることができる

任意入院は自ら自発的に行う

うつ病や躁鬱病などの治療を在宅でしていると、自分や家族でもどうにもならない症状のときがあるかもしれません。そんな時は、通院での治療ではなく、入院治療を選択することで、病気を悪化させたり長引かせたりすることを避けることが出来ます。精神科に入院というと、隔離されて外とは遮断した入院生活を送らなければならないと考えがちですが、入院にもいろいろな選択肢があります。「任意入院」とは、自分で食事や水分をとることが難しい、自宅で治療をしているけれどゆっくり休むことが出来ないといった場合、体のことを考えて自発的に入院する治療法です。任意入院は自分が希望して入院するため、退院を希望すれば病院側は拒否をすることが出来ません。読書やテレビなど、比較的自由な一日を過ごすことが出来ます。ただ起床・消灯・食事などは決められた時間に行わなければならないので、整った生活リズムの中での自由となります。

措置入院や医療保護入院など本人の意思とは異なることも

精神病の症状がひどい場合、周りに影響を及ぼしたり、自らの命や自傷行為など危険な行動をすることがあります。そうした場合は医師や保護者の同意のもと、本人が同意しなくても入院をさせることが出来ます。これが非自発的入院です。興奮が絶頂に達し、他人への言動が著しく攻撃的になったり、逆に気分の落ち込みが激しくて自らの体に傷をつける可能性が高まったりした場合、医師と相談のうえで措置入院をとることは珍しいことではありません。薬物療法や心理療法を通院で行っていても、症状が重くなると医療機関まで行くことが出来なくなることもあります。そういった場合は医師と相談して、入院設備のある精神科において、従来の薬物療法や心理療法を続けていくことも可能なのです。