精神科では患者さんの病状などに合わせて、複数の治療法から最適だと思われる方法で治療を試みていきます。集団精神療法も、精神科ではよく行われている方法の一つです。どんな治療法なのかわからないという人は、海外ドラマや映画などで問題を抱えた参加者たちが、輪になってお互いの体験談などを聞く光景を思い浮かべれば、大体どんなものなのか理解できるのではないでしょうか。各地の精神科でも、アルコールやギャンブル依存症の治療や、うつ病患者さん向けのリハビリなど、様々なグループを作って集団精神療法が行われています。
認知症の患者さんのモチベーションの維持と向上、認知機能の改善などを目的に、集団精神療法を取り入れている病院も登場しました。合唱やクイズ、会話などに定期的に参加させることで治療をしています。
精神科に病気の治療のために通院している人や、現在入院中の患者さんを対象に、作業療法が行われることもあります。対象になるのは、精神疾患が原因で日常生活が難しい状態になっている人です。円滑なコミュニケーションが取れなくなって対人関係をうまく築けない人や、どうしても無気力な状態が続いて仕事なども長続きしない人などは、作業療法を受けることで問題が解決する可能性があります。作業療法士が側についているので、安心して参加しましょう。
作業療法を始めたことで、集中力が養われたという人や、治療を受ける家庭で自信がついたという患者さんたちはたくさんいます。農作業や料理をしたり、工芸品を作るなど、作業そのものの難易度は低めなので安心です。
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